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2018.10.01
運動会の練習

今年の9月は台風と警報発令で休園が続きました。天候が不安定で外遊びの回数も少なかったように思います。そんな中でも、お部屋の中で運動会の練習をしました。さちの運動会は楽しく体を動かすことを目的にしていますので、練習では「よ~いドン」で走るとか、ゴールテープで止まらずに奥まで走り抜けるとか、基本的なことだけ伝えるくらいです。それでも運動会当日はとても盛り上がります。

9月のある雨の日、お部屋の中で玉入れの練習をしました。「今日は玉入れをします!」というと「やった~」と昨年経験している大きい組さんから声が出ます。「かごの中に球を入れます。よ~く狙わないと入らないから練習しようね」と伝えると、「大丈夫!簡単!出来る!」という子どもたち、最初はなかなかカゴにボールが入りません。モンテッソーリ教育ではまず見本を見せますので「よ~く見ててね」とひとつ球を投げます。強く投げると通り過ぎる、弱く投げると届かない、上に投げると天井にぶつかる、いろいろなお手本を見た子ども達、次投げる時はよ~く狙って投げます。もう1回もう1回と繰り返しの練習が好きなのも、モンテッソーリ教育の気質だなと思います。お兄さんたちの玉入れを見ていた小さい組さんもかごには入りませんが一生懸命ボールを投げる練習をします。

何回目だったか、ふと目を向けると一人の子がしゃがみこんでボールを並べ始めました。普通なら「ちがうよ、並べるんじゃなくて投げるよ」と声をかけると思うのですが、モンテッソーリ教育は違います。

物を1列に並べるのは子どもの知性を使った活動です。人間は、人間として生まれてきたときに『3つの知性』を授かり生まれてきます。それは、①同じを見つける、②順番に並べる、③種類ごとに分ける、という知性です。球を1列に並べる事は、今、知性に働きかけて活動している瞬間です。だから、それを止めたり注意したりする先生や子どもはいません。誰もがそれを大切な活動と知っているからです。その日は緑チームと白チームに分かれて2回戦勝負をしてみました。めでたく1対1の引き分けで全員で万歳しました。「お片付けします」に「もう一回」のコール。「また今度しようね」となんとか説得をして、いつものお仕事に戻りました。

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