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2016.12.19教室からのお知らせ
子育てサポートBook『子どもの心を感じて・・・』

父母の会主催の子育て勉強会で7年間にわたって講演してきた内容を1冊の本にまとめ出版しました。お母さんの身近な悩みや疑問を解決する為の子育てのヒントがたくさん詰まった本です。興味のある方は是非一度手に取って読んでみて下さい。

また、今年は創立10周年の記念の年です。12月3日(土)にノボテル甲子園のホテルにて記念の同窓会を催しました。当日は第1回卒園生から在園児まで親子合わせて総勢100名の賑やかな会となりました。沢山の方にお祝いして頂き、嬉しさとともに、支えて下さる保護者の皆様にお子様の成長を喜んでいただけるよう、益々精進していかなければと身の引き締まる思いでした。

さち・子どもの家では行事は全て参加型。記念の会でも卒園生のお兄さんお姉さんたちが役割分担をして会を進めていきました。第1期生の子は司会を、第2期生の子は代表挨拶、バレエの踊りを披露、その他にも舞台係のお手伝い、テーブル表示の作成など手作り感が満載です。大きく成長した姿はたのもしくその成長を実感できた私自身も立派な姿に感動しました。現在さちに通ってくれている子ども達のお母様方は、「うちの子もこんなに立派に育つのかしら...」の感想に、「子どもの成長のエネルギーは無限です。側にいる大人がそれを妨げずに、見守り、尊重することで子どもはすくすく育っていきますのでご心配なく」と私は笑顔で答えます。DSC03460.JPG

2016.11.22モンテッソーリ教具
感覚教育

0~3歳までの子ども達は写真のシャッターをきる様に周りの世界を認識し、情報を雑多に記憶していきます。そして3~6歳で、今まで集めた情報を、同じを見つける、順番に並べる、種類ごとにより分けるといった、3つの知性を使った作業を通してこれらの知識を整理し概念化していく手助けをしていくものが感覚教育です。

少しの差異を見分ける力、物の特質を捉える力などが自然と身につきます。モンテッソーリ教育の代表的な教材で、触れることが最も大切な分野です。子どもは積み木やパズル感覚で楽しみますが、小学、中学になったときに、面積、体積、累乗、乗法公式などの上級算数につながる具体物が教材となっています。写真の教材は幾何タンスという図形の引き出しのお仕事です。○△□は子どもの良く知る形です。お部屋の中から同じ形を見つける、図形のカードを作るなどしてお仕事します。円形の物はすぐに絨毯の上がいっぱいになるほど探すことが出来るのですが、4角形はなかなか見つける事が出来ません。3角形になるともっと見つかりません。

そんなお仕事をした何日か後に、「先生3角形あった~~」と嬉しそうに報告しに来てくれる子どもの姿があります。一つの教材を手掛かりに、今まで気にしていなかった身の回りの物を、図形を気にしながら見るという意識が広がります。幾何立体のお仕事をした次の日は、ご家庭でも急に「立方体・円錐」さがしが始まるので保護者の方も驚いています。子どもにとっては幾何学の図形や立体も、バナナやリンゴと同じように覚えていきます。


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2016.11.22モンテッソーリ教具
言語のお仕事

小さな年齢から手を使ってお仕事する事は、自分の事が自分で出来る様になるための訓練であり、意思通りに動く手を作ること、1つの事にひたむきに向き合う心などを育てます。と同時に、それらは将来鉛筆を持って文字を書くための手の準備にもなっています。

幼稚園入園のころになると「まだお箸が上手に持てなくて」小学校へ入る前には「鉛筆の持ち方がなおらなくて」などのご相談をよく聞きます。小さな年齢の時から靴下や洋服を自分で着る事、自分で使うものは自分で運ぶなどをしている子ども達は自然と指の力も強くなり、意思通りに使える手になってくるので文字を書くことも上手です。子ども達が小さな手で何かを一生懸命にやっている時、側にいる大人はじれったくなり「かしてごらん」と子どもの努力する時間を無意識に奪ってしまいます。そうすると子ども達は手の訓練をする機会をなくしてしまうのです。生活の動きの中で手を巧みに使えなければ文字を書く手を作ることもできません。

例えば、ボタンを一つはめる事に子どもははじめ2分も3分もかかります。しかし、その頑張りを急かさず、とりあげず、見守ることが大切です。

写真のお仕事はメタルインセッツと言うお仕事です。ピンクの枠を片方の手で押さえながら図形の枠ぴったりに線を描くことは子どもにとって意外と難しいお仕事です。図形の枠を手掛かりに色々な方向に鉛筆を走らせる、鉛筆の正しい持ち方や正しい姿勢、色の塗りこみでは筆圧の訓練など、このお仕事の中には文字を書くための沢山の準備作業が隠れています。


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2016.11.04日々のこと
11月の保育だより

毎年ですが、秋になると子ども達の集中力が伸びてきます。1学期のあいだコツコツと生活に向き合って自信を積み重ねた年少組は教材をどんどん使い始めています。社会性も伸びてくるので「お友達と一緒にしたい」という気持ちも出てきます。

モンテッソーリのお仕事は一般的に『個活動』というイメージが強いようですが、お友達と楽しめるものも沢山あります。感覚教材はそんな子ども達の気持ちにぴったり。

大好きな『色板』というお仕事は、本来は色の名前を覚えるという教材ですが子ども達が使うとお部屋の中の同じ色探しが始まります。「一緒に探しにいこう」「私は違う色をさがすから」と絨毯の上には見つけた色がどっさり。どっちが沢山見つけられたかで大盛り上がりです。「ぼくもいっしょにしたい」「3人は出来ないから駄目よ」「あとでね」「他の子と約束したからごめんね」など子どもの会話の中に心を育てる要素が沢山あります。

年中組は金ビーズを使った4桁の数の合成「40は10のビーズが4本で40」と位を感じるお仕事を始めました。年長組のブームは折り紙。作り方が分からなくても先生は教えてくれません。どこがどうなっているのか、作り方の本を見ながら自分で考えながら完成させます。毎日用意した折り紙がなくなるほどの勢いです。2歳児のお友達も自分の好きな日常のお仕事を、持ってきては片付けて、また別のお仕事を持ってきて...と教師を必要としない姿はとても頼もしいです。


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2016.10.03日々のこと
運動会

今まで午前中だったプログラムを今年から午後2時まで延長して、体操の先生のご指導のもとお弁当持参で1日がかりの運動会をしました。

今年は初めてパラバルーンという大きなテントのような教材を使って表現活動をしました。当日初めて目にしたバルーンに子ども達も興味津々、体操の先生とのお約束は「みんなで力を合わせてバルーン遊びをします。誰か一人でも違う事をしてしまうとみんなが楽しくなくなります。約束を守ってできますか?」というお話に「は~い!」と大きな返事が返ってきます。基本の使い方を教えてもらった後は、『3匹の子ブタ』のお話に合わせてバルーン遊び。バルーンのお家の中にみんなで入ったり、オオカミのぬいぐるみをバルーンの上で転がしてこらしめたり、楽しく展開する流れに時間を忘れて取り組みました。

小学校の代休とも重なって、卒園児さんも参加しての賑やかな1日となりました。

今年は父母の会のお母様が子ども達に手作り金メダルを用意して下さり、子どもの胸には金メダルが光っていました。お母様がたの温かい愛情にいつも感謝するばかりです。


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2016.09.13日々のこと
お料理実習日

今月のメニューはホットケーキとポテトサラダ。子どもが学ぶときに大切なポイントは、自分の身体を意識して使う事。「料理活動楽しかったね。」という思い出だけで終わるようなことはしません。自分が今している作業のどこにポイントがあって、自分の身体のどこをどう使えば上手に作ることが出来るのか、注意しなければいけない事柄を意識の中に維持したまま活動が続けられるか・・。などを求めます。

モンテッソーリの教え方はまず見せる事から。「今から先生がホットケーキを1枚焼きます。それを見て分かったら今度は自分で焼くよ。」「この1回でしっかリ覚えてね。あとで分からない、教えては無いからね。」といって見本を見せます。

【1】生地をすくうのはこれくらい。
【2】ホットプレートに流すのはこれくらいの大きさ。
【3】じっと待っていると変わってくるから見て、というと「アッなんか膨らんできた」「風船みたいなの出来てきた」「アッ風船われた、穴空いた。」と待っている時間も楽しい時間です。「ほら、プツプツ穴が開いて膨らんできたね。今が裏返すちょうどいいタイミング。ひっくり返すから見ていてよ。」と言って
【4】フライ返しを生地の下にしっかり入れるよ。
【5】下から手を持ち替えて。
【6】「1.2.3でひっくり返すね。」

と見せると子ども達から大喝采。
「さ、今度はみんなの番、覚えた?出来る?」というと「かんた~ん。」あとは子どもに任せるだけです。声は一切かけません。

料理活動は日常生活の教育分野。大きい学年になるとこんなに沢山の項目も、一連の動作として順序立てて頭に入れて注意しながら進める事が出来る様になります。

大人がポイントを押さえながら子どもに分かるように説明する事が、子どもを大きく伸ばします。一つ一つ指示をするのではなく、3つ以上の指示を同時に出し、一連の動きとして記憶する訓練をしていくのです。


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2016.08.26日々のこと
モンテッソーリ学会広島大会にて

第49回全国大会が広島県で開かれ、なんと今年は研究発表に挑戦してきました。

大会のテーマは『子どもと平和』、研究発表の内容は『喧嘩を通して学ぶ心の平和』。発表に関しては選考があったので、選ばれたら奇跡だな・・とダメもとで申し込んだらなんと、発表枠を頂けたとの連絡が入りました。私がさちの子ども達と日々過ごす中で、幼児期に自分の心を相手に伝えて思いを交流させる、伝えあう、思いの違いを認め合うという事の経験の積み重ねが大事であり、それらの経験が子どもの心を育て、子ども自身の平和な心を作っていく過程を見てきました。優しくしなさいと言わなくても、貸してあげなさいと言わなくても、お互いの思いがそれぞれに違うことが理解できた子は、自ら譲る精神や相手に優しく振る舞う態度を見せていきます。そんな日々の子どもたちの姿を、喧嘩を止めるのではなく見守る大切さ、喧嘩の中から学ぶことの大切さを発表してきました。

普段のお勉強会の講演にもましてさすがに緊張しました。(^^)
帰りには宮島の厳島神社の参拝とご褒美に名物のアナゴ飯を食べてきました。


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2016.07.15日々のこと
体操の時間がはじまりました

新入園の赤・黄バッチさんは2か月を過ぎ、さちで過ごす時間が堂々としてきました。自分が何をしたら楽しいのか、お仕事の選択も上手にできています。ある日、髪のゴムがほどけた女の子がいたのでブラシで髪をといて結んであげると、私も僕もと年少さんの学年は今、鏡の前で髪をとくのが大流行しています。また、大きい組さんが使っている大きい机にあこがれて、小さな体でヨイショと運ぶ姿もとてもかわいいです。お友達の活動を意識して興味も少しづつ広がってきています。

年中組さんは数のお仕事、図形のお仕事をしています。連続数を意識するセガン板、図形の基本となる幾何立体や構成三角形を楽しそうにしています。

年長組は地球の平面地図のお話を真剣に聞きました。モンテッソーリは何を学ぶにしても全体像から始めます。大きな世界をイメージして、それから小さい世界を紹介すると、子どもたちは大きな世界と関連付けながら覚えていきます。また、お話を聞くだけでなく、それを作品として仕上げます。心で感じ手を動かしながら学んだことは、子どもの心にしっかりとした印象を残していきます。

昨年の運動会でお手伝いいただいた体操の先生が、今年から毎週月曜日来て下さることになりました。優しくてユーモアたっぷりの先生がみんな大好きです。今はマットで転がる、前転をする、跳び箱を使って上に飛び乗る、飛び降りる、いろんなリズムで歩く、柔軟などをして下さっています。


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2016.06.22日々のこと
子育て勉強会

テーマ「モンテッソーリ教育で子どもの何が育つの?」
~自立へ向かう子どもの変化・算数教育との関連~

今回も沢山のご参加をありがとうございました。

子育ての大きな役割は子どもをしっかり自立させること。漠然としていてよくわからないですよね。簡単に言うと、子どもを近くで見守っていけるのは家庭の中で見守れる集団に入る前の2歳、3歳ごろまでです。その間に、親が側にいなくても自分のする事くらいは誰にも頼らなくても一人で出来る様にしてあげましょう。という事です。

お菓子を食べたいのに包みを開けられない、おしっこに行きたいのにズボンが一人で脱げないというのは、子どもの自立を大人の準備不足で遅らせていることになります。

子どもがしたい事を自分ひとりの力でするためには、お母さんの工夫が必要だという事です。

食べたいお菓子はタッパーに入れておいて、ふたを開けたら食べられるようになっている。着せる洋服、ズボンは伸縮性のある柔らかい素材の物やゴムウエストで、かたいボタンやフックが付いていない物を選ぶ、などこどもの身に着けるものや持ち物には最新の注意が必要という事です。

自立へ向かう子どもの態度はお母さんが手伝おうとする手を「自分で!」と言いながら払いのけます。自立が出来ていない子は「出来ない~てつだって~。」と、語尾の長い言葉で甘えて頑張ってみようという態度がみられません。自立へ向かう子どもの精神にするためには出来ない、分からないと子どもに言わせないような大人の工夫が必要です。

さて、あなたのお子様はどちらの態度に近いですか?

モンテッソーリ理念を手掛かりに無駄のない伝え方、子どもが自立へ向かう家庭での準備のし方など、勉強会に参加してヒントをいっぱい持って帰ってくださいね。

 

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2016.05.19日々のこと
親子遠足~王子動物園にて~

異年齢の縦割り保育なのでみんなで一緒に列になって動物を見て回るのが難しいです。

だから、毎年ミッションを決めて親子でポイントを回るようにしています。今年は『おさるの赤ちゃんが生まれたよ、名前は何?』というクイズ。お昼の集合で、「先生答が分かったよ!」「見つからなかった!」とそれぞれですが、答えを探すことが目的ではなく、地図を見ておさるは園内のどこに行けばいるのか方角を意識する、自分のみたい動物はどこにいるのか?どんな順番で回ろうか?など計画を自分でたてることが目的です。日々の保育で自分に責任を持って生活している子ども達は場所を変えても戸惑う事はありません。「昨年も行った動物園だよね!ぼく、コウモリ見に行くんだ!」「知ってるよ~動物探しに行くんでしょ。」と自分たちなりの計画を持って参加しています。


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