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2020.03.30
卒園式

日本全体が自粛ムードの中、私たちにできる事は真摯に対応する事です。皆様のご理解とご協力でささやかな卒園式が開催出来ました。今年の卒園生は6名、みんな卒園式が出来るかどうかすら不安だった事と思います。毎年卒園記念の製作でバケツを作るのですが保育としては水彩画の集大成と言いますか、小学校で絵の具を使うときに困らないように卒園までに絵の具の基本を伝えていきます。その最後の絵の具のお絵かきとして「これはみんなの宝物入れです、一番好きなものを描いてね」と伝えます。恒例の卒園製作なのでみんなもうんうんと頷きます。「今日書いてもいいし、また今度でもいいし、2月のカレンダーが終わるまでに仕上げてね」と声を掛けます。これを仕上げると卒園か...と思う子どもが直ぐに描き始めない事を知っているので「何を描くか決まったら教えてね」と声を掛けるだけにします。そんな風に卒園までに仕上げるものがいくつかあるのですが、今年3月小学校が休校になるニュースが流れた時は奇跡的に全ての製作が終わっていました。卒園式当日並ぶバケツは子どもの個性と楽しい絵が並びます。歴史に残るであろう出来事があった今年の卒園式で、私たちは歴史と共に生きている事を実感する年になったと思います。残念な思いばかりではなくそれは子どもの心を確かに育てるとても貴重な体験であると私自身は感じています。

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卒園式が終わってからのほんの数日の間に、年長児が植えたチューリップがあっという間に背を伸ばし、つぼみを膨らませ、花開きました。在園児の登園日がまだ残っているので、兄弟の送り迎えに一緒に来ている卒園児が気付きます。「あ~花が咲いてるよ、僕の方が先に植えたのに、後から植えた○○君の方が先に咲いてる、ずる~い」と言っています。「ここは日当たりがいいからね」と言うと「そっか~」と納得。今つぼみの花も丁度入園式頃に咲いてくれると思います。自然はそこにあるだけで子どもに沢山の事を教えてくれます。

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2020.03.10
ハプニングは学び

2月の中旬少し遠くで子どもが何やら相談をしている姿があります。「先生大変!来て!」とその子ども達が呼ぶので側へ行くと木の枝にボールが引っかかり取れなくなっていました。自分たちなりにいろいろ試そうとしていた様子ですがどうしても取れずに困ったようです。子どものハプニングを学びに変えるにはすぐに解決せずに考えさせた方が意味があります。「どうして引っかかったの?」と聞くと「○○君がダメって言うのにボールを高く蹴り上げちゃうんだ」「○○君は?」と聞くと「あっち」とみんな一斉に遠くを指さします。悪かったなと思っているようで遠くからこちらの様子を伺っています。「呼んできてくれるかな」とみんなが揃ったところで一緒に考えます。「う~ん、これは確かに難しそうね、届かないし...何かで下から押せば落ちるかも」というと棒を探したりしますが、いい長さの棒がありません。「下からボールをぶつける方法もあるね」というと「知ってる、あるよ」と公園に備えてある小さなスポンジボールを持ってきてぶつけます。「これじゃあ柔らかすぎるかも」と声を掛け「いいものがあるよ」とお散歩バッグの中のクッションボールを取りに行きます。「これ、下からうまくぶつけられるかな?」と言うと一人の子が「僕出来る」と狙いを定めます。かなり枝が入り組んでいたので1回では無理かなと思っていましたが、なんと命中。みんなから「すご~い」と称賛。ボールが引っかかったハプニングも忘れて凄い凄いとかわいい武勇伝の1場面になりました。

子どもの学びはここからです。前に学んだことが生かされていくかどうかです。

別の日、今度は砂場の上のネットにボールがあがってしまいました。子どもの身長から考えると相当の高さです。すると、年長の男の子が僕の出番と「任せて」とこの間のクッションボールを取りに行き狙いを定めます。何度も投げますがなかなか命中しません。目的に集中している子は何度失敗しても成功する迄ねをあげない所もモンテッソーリで育っている特徴かもしれません。はじめは砂場で遊んでいた小さい組さんも応援しようと上を見上げていましたが、なかなか取れないので自分の遊びに順次戻っていく姿も面白いです。年長の他の子が「僕にも貸してよ」と言う中、絶対僕が取ると気持ちが入ります。そして何回目だったか、「あたった」とみんな、でも動いただけで取れません、「力が足りないんだ、よ~し今度こそ」と狙いを定めて......見事拍手喝采。

子どもの学びはハプニングからと本当に思います。誰かに助けてもらったり褒めてもらう事ではなく、自分の力でその場面を乗り越えていく事に喜びを感じていきます。こんな場面を目にすると、子どもは答えを知りたいのではなく、その方法を知る事で育っていくのだといつも本当に思います。

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2020.02.27
春の訪れ

本格的な寒さが来たのは節分が明けてからでした。いつもは「暑いから上着いらない」と公園に行く子ども達も2月6日の防災訓練で上着なしで外に避難した時はさすがに「さむ」と身を縮めていました。私も一言「これがほんとの寒いだね」というとみんなもウンウンと頷きます。避難訓練ですから教訓を一つ子どもに伝えます。「お庭に上手に逃げられました、ここまではいつもと一緒、今日は寒いから何か欲しくない?」と聞くと年長組から一斉に「うわぎ~」と声がそろいます。「じゃあ避難訓練のときどうする?上着を着てる間にまた地震が来たら?」と言うと「う~ん」と考え込みます。「ハンガーにかかっているまま持って出るよ」というと「へ~」と目を丸くします。「まずは安全なお外に出ましょう、それからここで洋服を着るよ」というと、いつもと違う生活の流れに笑いが出ます。「ここ笑う所じゃなくてねとっても大切なところなの、小さい組さんの洋服は先生が持っていきます、年長組さん年中組さんは自分の洋服持って出れるかな?」と言うと「出来る」と言います。「難しかったら先生がするね、じゃあ後でもう一回だけ避難訓練をします。冬の寒い日に洋服を持っていく練習ね!」というと真剣な顔で頷きます。約30分後に行った2回目の避難訓練、洋服を持っていく事に戸惑った子も2,3人いましたが他のみんなは凛々しくきびきびと動けていました。

子ども達は自分の知らない事を教えてもらうとき、それが自分の生活に必要と感じた時はとても真剣に話を聞いてくれます。そして、覚えて行動する事に誇りを持ちます。いざというときにしっかり動ける子ども達の姿は年度の終わりをきちんと感じさせてくれる姿でした。指定避難所の管理の方にも、「いつも上手に訓練できとるな、立派立派」と褒めていただきました。

そんな2月のはじめの朝、子ども達がお庭に春の訪れを見つけました。10月に年長である自分たちが土に埋めた球根が目を出していたのです。秋に球根を植える時は「いつ咲くの?プールの時?」と夏野菜の苗を植えた時のことを思い出していましたが「夏は終わったね、これはみんなが1年生になる時咲くよ」と言うと「へ~じゃあまだまだだ」といつの間にか忘れていた球根でした。「あっ僕のが大きくなってる」「K君のが一番おおきいね」「ぼく○色と○色のきゅうこんだった」とみんなの記憶が戻ります。嬉しいような...寂しいような...いえ、嬉しい事ですね!!残りの1ヶ月、沢山あそんでお仕事して卒園しようね。

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2020.01.20保育だより
ふゆ

今年の冬は季節の歌に迷うほど穏やかな気候です。恒例の「こんこんくしゃん」や「ゆきやこんこ」などの季節の歌をいつ歌おうかと迷うほどです。外遊びの公園では昨年のラグビーブームの影響でいつもはサッカーボールに使うボールでラグビーが始まります。こんな時の子ども達の会話の中からは「お父さんはラグビー詳しいんだよ、ほんとはサッカーが得意なんだけどね」などのお父さん自慢が始まります。そんな話をしている子どもの目はいつもキラキラでお父さんが大好きなんだな、と微笑ましくなります。

小さい組さんはというと年末に買ってもらったパカポコ遊びが続いています。少し慣れてくると危ない事にも挑戦したいのかパカポコで階段の上り下りをします。転ぶと怪我に繋がるので初めは「大きい組(年中)さんだけね」と制限していましたが、そんな制限を聞き入れる子ども達ではありません。後ろを向いている間に階段の上り下りをするので、「わかった、してもいいから先生の見ている前でしてね」と転んでも受け止められるように体勢を整えます。しかし、私の心配を裏切る様に誰もこけたりしません。転ぶのはかえって平坦な地面の方です。良く遊んでいる子ども達は自分の身体のことをよく知っていますし、緊張を伴う場合の身のこなしも心得ている様子で、出来るか出来ないかちゃんと自分で分かっているのですね。子どもを信頼して活動を任せるには日常を過ごす中での一人一人の動き方を知っている事とできる事を把握して見守る勇気も必要です。

「これは歩きやすい」「こっちは難しい」とあまりの人気なので、お部屋の中でも朝のお歌の前に遊べるようにしました。不安定さを楽しめるのも子どもの敏感期のひとつですね。

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