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2019.11.08
秋の贈り物

11月に入り朝夕寒くなってきました。朝の気温に合わせて身支度すると日中は暑くて子どもが動けなくなります。洋服の調節が難しい季節ですね。先生は子どもよりも薄着です。年長さんたちは先生と競う様に「半袖で来たよ」と寒くないアピールをします。「先生と一緒だね」というとうれしそう。私も朝の間だけ半そでにベストを着ます。でも、子ども達は真夏のような半そで姿です。「ベスト持ってるかな?」というと「あるよ!」と言います。「じゃあ先生みたいに着とこうね」というと「はーい」と元気に答えます。別の子は同じ問いに「持ってなーい」と言います。「寒くないの?」の問いかけに「ぜんぜーん」と言います。お母さまに尋ねると、「着ていかないって言ったので...」とおっしゃるので、「こちらで調節しますのでお着換え袋に入れておくか、カバンに入れておいてくださいね」とお願いします。この辺が難しい所です。子どもの意思を尊重しすぎると本当に風邪をひいてしまいます。でも、無理強いもいけません。子どもの顔色、唇の色、その日の動き方、時間ごとの様子の変化、細やかに観察します。そして、そろそろかなと思う所で「先生のベスト貸してあげようか?」というと「着る」と言ってくれます。

大人の思いはありますが、子どもの気持ちと対話しながら進めていかなければいけません。ほんの少しいつもよりもその子に目を向けて、注意を向けている様子は子どももちゃんと気付いてくれています。自分の気持ちも尊重してもらい、先生の気持ちも分かったうえで「着る」という選択を自分で決めました。そのまま公園へ行くとぽかぽか暖かい日差しです。「ベストもういい」と返しに来た子どもに「どういたしまして」と応答します。何となく二人とも笑顔になります。そんなやりとりの中で、自分自身で衣服の調節を意識する気持ちが育まれていくのだと思います。

そんな公園での一コマ、子どもの背丈の生け垣に木の実が色づき始めています。手を使いたい子ども達には素敵な秋のプレゼントです。一粒一粒摘んで小さな手にいっぱい集めた実を見せに来てくれます。「いいもの見つけたね、袋に入れて持って帰る?」というと「袋いるー」と手を伸ばします。ポケットに入れておいたビニールを差し出すと、私も僕もと小さな手がいっぱい伸びてきました。その後は、みんなで気の実集めです。少しひろって満足の子、摘んでも摘んでもまだまだ摘み足りない子と性格は色々でしたが、いつも行く公園の小さな自然の変化にも敏感に反応していく子どもを見て、子どもは自然と共にたくさんのことを学んでいくのだなと改めて感じる1日でした。

木のみ積み.jpg木の実摘み5.jpg木の実摘み4.jpg

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